2008年06月21日

◆ レジ袋の有料化と万引き

 レジ袋の有料化がなされると、万引きがやたらと拡大しそうだ。そのわけを示そう。

 ──

 レジ袋の有料化がなされると、万引きがひろがるだろう、ということは、前から言われてきた。(本ブログでも同趣旨のことは前に述べた。 → 該当項目
 さらに、これと「セルフ・レジ」(無人レジ)とを組み合わせると、万引きが野放図に拡大しそうだ。というのは、万引きがほとんど合法化されてしまうからである。

 ──

 セルフ・レジというのが何であるかは、ここでは記さない。調べればすぐにわかるし、スーパーで体験した人も多いだろう。
( ※ 要するに、自分でバーコード読み取りに商品を照らすこと。)

 ここで、次のことが可能になる。
 「ついうっかりして、バーコードで読み取ったつもりで、商品をカゴに入れてしまう」
 ま、普通は「ピッ」と鳴ったりする音や、画面表示でわかる。しかし、ついうっかり、間違えてしまうこともありそうだ。(特に、「わざと忘れてやろう」という下心があると、間違えやすい。  (^^); )

 さらに、カゴとして、(レジ袋を使わないで)自分の手提げ袋をそのまま使うことにすることもできる。

 すると、次の問題が生じる。
 「自分の手提げ袋に、もともと商品が入っていた場合、その商品が、もともと入っていた商品か、今いるお店で買ったものか、区別できない」


 このことから、バーコード読み取りしないまま商品を入れても(つまり万引きしても)、区別ができなくなる。しかも、これは、「知っていてわざと万引きする」のではなくて、「自分でも万引きしたのかどうかわからない」という状況である。

 ──

 具体的に示そう。
 まず、コンビニでヱビスビールを2缶買う。それを自分の買い物袋に入れる。
 次にスーパーに行って、ヱビスビールを10缶ぐらい買う。何缶買ったかは、自分でも覚えていなくて、適当におおざっぱに買い物カゴに入れる。
 次に、セルフレジで、大急ぎでバーコード読み取りをする。急いでいるので、とにかく大急ぎでやる。(わざとですけど。  (^^); )
 最後に画面で見ると、「8缶です」と表示されている。そこで、8缶分の金を払う。そのまま商品を全部、自分の手提げ袋に入れる。そして店の外に出る。
 すると店員が追いかけてくる。
「お客さん。8缶分の代金を払いましたね?」
「そうですよ」
「でも、手提げ袋には、もっとたくさん入っているじゃないですか」
「そうですね」
「本当は万引きしたんでしょ?」
「違いますよ。もともとコンビニでもヱビスビールを買ったんですよ」
「コンビニでも? 何でそんなことするんです?」
「ここでもたくさん買いたくなったからですよ。どこで買ったっていいでしょう」
「で、コンビニで何缶買ったんですか?」
「ええと、何缶だったかあ。どうだっけ。忘れちゃった」
「すみません。ちょっと手提げ袋を拝見。……おやおや。12缶ありますね? 当店で8缶買ったのなら、コンビニで4缶買ったんですか?」
「どうだったかなあ。2缶だったという気もするけれど、計算してみると、4缶だったんですね。うん、コンビニでは4缶買ったんだよ。きっとそうだよ」
「ホントですか? コンビニのレシートありますか?」
「そんなもんないよ」
「嘘付いていませんか?」
「嘘なんか付いていないよ。ただ、物覚えが悪いだけさ」
「ふーん。しょうがないですねえ。物覚えが悪いのは罪に問えませんからねえ」

 ──

 こうして、わざと忘れてしまうことで、万引きが合法化される。
 ま、これほどすっとぼけたことをしなくても、手提げ袋にどんどん商品を入れていけば、どこかで間違いは発生するものだ。
 そして、そういう間違いをチェックするために、「その店専用のレジ袋」というものがある。そこに入っている商品は、まさしくその店で買ったものだという証明になる。(他店で買ったものとは区別されるからだ。袋が違うので。)
 しかし、レジ袋有料化がなされれば、その店専用のレジ袋はなくなり、手提げ袋が使われるようになるので、もはや区別はできなくなる。区別するための唯一の根拠は、本人の記憶だろう。そして、その記憶があやふやだったり、もともと操作ミスをしたりすれば、どうしようもない。
 そして、どうしようもないから、わざと馬鹿になって、間違えてしまうこともできる。   (^^);

 こうして、レジ袋有料化にともなって、万引きが拡大する。
 店は、レジ袋代のコストとして、売上高の 0.1% ぐらいの利益拡大が見込めるが、同時に、万引きによって、売上高の 3% ぐらいの損失が新たに発生する。差し引きして、大損となる。
 自業自得というべきか。   (^^);



  【 後日記 】
 あとで判明したことだが、この万引き( or うっかり)への対策はすでになされているという。
 バーコードを測定した商品について、その重量を検出し、重量の一致を確認するようになっているという。たとえば、ビール缶をバーコードで入力すると、その重量(255グラム)が自動的に判明し、レジ袋に入っている商品の重量増加(255グラム)とチェックされる。
 もしバーコードの入力がないまま、レジ袋内で重量増加があると、「バーコード未入力」と判定され、最後の「会計」にまで進めない。
(以上、朝日の記事による。 → 朝日新聞 2008-07-12 )

 このことは実際にその通り。意図したわけではないが、私も確認した。レジ袋は通常、金属棒にぶら下がっているのだが、私はちょっといじるのを間違えて、金属棒からはずしたままにしておいた。そのままバーコード入力を続けたら、機械がエラー状態になってしまった。うろうろしていると、さっそく店員がやってきて、店員カードをかざして、機械を初期化した。同時に、レジ袋を金属棒にぶら下げた。
 何のことだかさっぱりわからなかったが、あれは重量増加の検出装置を作動させていたんですね。また、レジ袋は常に金属棒にぶら下がっている必要がある、とわかった。重量検出装置があるとは知らなかった。

 なお、以上のことから、次のことがわかる。
 「セルフレジには、レジ袋が必須である」

 レジ袋があるからこそ、金属棒にレジ袋を(数十枚も)ぶら下げておける。そうして重量増加を検出できる。
 仮に、マイバッグなんかを入れておいたら、マイバッグから財布を取り出したりするたびに、重量の増減が起こるので、重量の変動を実質的に検出できなくなる。かといって「マイバッグに触るな」とか「財布の出し入れをするな」とも言えない。結局、セルフレジには、レジ袋が必須なのだ。
 その意味で、本項の趣旨は、間違っていない。というか、いっそう補強されたことになる。



 【 参考 】
 次の項目も参照。
  → レジ袋の有料化
  → レジ袋と紙袋
  → 石油節約
 
( ※ 「レジ袋の有料化で、レジ袋が廃止されれば、資源が節約される」と思っても、早計である。その分、厚みのある巨大なゴミ袋を使ったり、室内のクズかご用にポリ袋を使ったりすれば、結局、差し引きして、ちっとも資源は節約されない。下手をすると、資源をかえって浪費するかも。)
( ※ 一つのレジ袋を、レジ袋に使ったあとで、ゴミ袋に転用すれば、結局は、レジ袋を節約したのと同じことになる。専用ゴミ袋の使用が減るからだ。……だから、店舗でもらうかどうかは関係ないのだ。そのことが理解できない人が多すぎる。)

 
posted by 管理人 at 17:59 | Comment(1) | エネルギー・環境1
この記事へのコメント
後半に「後日記」を加筆しました。
タイムスタンプは 下記。     ↓
Posted by 管理人 at 2008年07月12日 09:05
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