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重力と電磁力は、対称的であるべきだ。これは物理学者の直感である。真実が美しいものだとすれば、この対称性は成立するべきだ。
現代物理学(標準理論や超ヒモ理論)は、その対称性を説明しようとする。しかし、説明しようとしても、不完全にしかできない。それは、二つの意味がある。
・ なぜさまざまな対称性が同時に成立するかを説明できない。
・ 対称性の一部に穴がある。(非対称である。)
ここには、大きな問題がある。この問題を、本項は解決する。
簡単に言えば、上記の二つの問題は、根源的には同じことである。その根源的なところを解決することで、上の二つの問題も自動的に解決する。
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まず、現代物理学で判明している対称性は、次のことだ。
・ 電磁力 ── 電子 ── 電磁場 ── 光子
・ 重力_ ── 粒子 ── 重力場 ── 重力子
※ 電子は、陽電子とひとまとめ。
※ 粒子は、ハドロンのこと。
ここまでは対称性が成立する。そしてまた、現代物理学でも、ここまでは説明できる。
しかし、その先で、最も重要な非対称性が現れる。次のことだ。
・ 電荷保存則 …… 成立する
・ 質量保存則 …… 成立しない
電荷保存則は、成立する。これは電磁力学の基礎として学ぶはずだ。
質量保存則は、成立しない。たとえば、粒子と反粒子の生成・消滅では、質量が生じたり消滅したりする。
具体的な例では、カシミール効果だ。そこでは、「電子と反電子の対発生」が絶えず起こっているはずだ。( → カシミール効果の重要性 )……そして、対発生が起こっているときには、電子と反電子の合計質量が増えている。(対消滅のときはその逆。)ここでは明らかに、「質量保存則」は成立しない。
つまり、電荷保存則と質量保存則の対称性は成立しない。
クーロン力の源となる電荷は、発生・消滅することはない。
重力の源となる質量は、発生・消滅することはある。
このような非対称性がある。これは重要なことだ。何しろ、電荷保存則は電磁場の基礎なのだから。
電荷と質量について、基礎の部分で対称性が成立しないとしたら、そのあとの対称性の信頼性が瓦解してしまう。そこに対称性が見出されても、「たまたま偶然で対称的になっているだけじゃないの?」という疑惑が生じてしまう。それではあまりにも美しくない。(必然性でなく偶然性で説明するからだ。)
では、どうすればいいか?
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実は、この問題は、前項の話を理解することで、自動的に解決する。というか、前項の話から、本項における「電磁力と重力の対称性」が結論として出されるのだ。
というわけで、まずは前項を理解してほしい。
このあとでは、前項のことを前提として、話を進める。
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前項で示されたのは、次のことだ。
「質量とエネルギーは本質的に同じである」
( ※ 相対論の結論と同じことを、量子論レベルで主張するわけだ。)
現代物理学(標準理論)では、
「質量はヒッグス粒子によってもたらされるもの」
というふうに説明されることが多い。(俗流だが。)
しかし、超球理論では、前項で示されたように、質量をエネルギーと同等のものとして理解する。すると、どうなるか? 非常に重要なこととして、次のことが結論される。
「質量については、質量保存則でなく、(広い意味の)エネルギー保存則が成立する」
質量とエネルギーは、相互に変換可能である。質量は誕生したり消滅したりする。また、(質量を除いた)エネルギーだけを見ても、エネルギーは誕生したり消滅したりする。だが、質量とエネルギーの総和は、常に一定なのだ。
質量 + エネルギー = 一定
これを「広義のエネルギー保存則」と呼ぼう。対発生や対消滅のとき、質量やエネルギーは発生したり消滅したりする。しかし、質量とエネルギーの総和は、常に一定である。
要するに、無から何かが生じることはない。ただし、そこに存在するものが、質量とエネルギーの間で、形を変えることがある。同じものが、あるときは質量になり、あるときはエネルギーになる。
このような形で、「広義のエネルギー保存則」が成立する。これが、前項から得られる結論だ。
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しかも、重要なことがある。こうだ。
この「広義のエネルギー保存則」は、「電荷保存則」と対称的である!
こうして、電磁場と重力の対称性が、うまく説明されたことになる。図式を書き直せば、次のようになる。(最後に1項目が追加されている。)
・ 電磁力 ── 電子 ── 電磁場 ── 光子_ ── 電荷保存則
・ 重力_ ── 粒子 ── 重力場 ── 重力子 ── 広義のエネルギー保存則
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さて。さらに重要なことがある。それは、この対称性が成立することだけでなく、「なぜ成立するか?」という問題への解答だ。
まず、電磁力については、重要なことがある。
「電磁場の法則は、電荷保存則から得られる」
電磁場の法則は、ちょっと面倒なところがあるが、「電荷保存則が成立する」という形で簡単に書き換えることができる。つまり、さまざまな法則は、「電荷保存則が成立する」ということを言い換えているにすぎない。
では、重力は? これについても、同様のことが言えるなら、こうなるはずだ。
「重力場の法則は、広義のエネルギー保存則から得られる」
これは、成立するか? 超球理論では、一応、成立すると言える。というのは、超球理論では、広義のエネルギー保存則は、次のことを意味するからだ。
「粒子と波の相互変換がある」
ここで、粒子とは、質量をもつものだ。また、波とは、空間に満ちるエネルギーだ。
量子は、「粒子」の形を取るときには質量をもち、「波」の形を取るときにはエネルギーをもつ。これが超球理論の基本だ。
そして、これは、広義のエネルギー保存則と同じことを言っている。そしてまた、ここから、「重力とは何か」ということも説明される。( → 超球理論 における重力の説明 )
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こうして、超球理論を用いることで、次のことが判明した。
「電磁力と重力は、完璧に対称的である」
ただし、それを説明するには、「広義のエネルギー保存則」つまり「粒子と波の相互変換」を必要とした。
このことは、超球理論では説明できるが、現代物理学(標準理論や超ヒモ理論)では説明できない。現代物理学にはそもそも、「粒子と波の相互変換」という発想がないからだ。(かわりに「粒子と波という二つの性質をともに持つ量子」という発想がある。)
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結論。
超球理論を取れば、電磁場と重力の対称性が、完璧に説明される。そこでは「広義のエネルギー保存則」という重要な基礎原理が導入される。それはまた、超球理論の基礎原理と同じである。
現代物理学を取れば、電磁場と重力の対称性が、説明できない。そこでは、超球理論の基礎原理は導入されない。したがって、「広義のエネルギー保存則」も導入されない。(そういう原理を導入しようという発想すらない。)
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なお、この二通りの理論は、たがいに矛盾するわけではない。ただ、宇宙に対する認識の仕方が異なるのだ。
超球理論の宇宙認識。
「この宇宙は、完璧に対称的である。最も基本的な対称性から、その他の細かな対称性は必然的に生じる。宇宙は美しく、理論も美しい」
現代物理学の宇宙認識。
「この宇宙は、だいたい対称的である。ただし、最も基本的な部分は、対称性が言えない。したがって、その他の細かな対称性は、偶然的なものと見なされる。もしかしたら、必然的であると説明することが可能かもしれないが、そのためには万物を統一するための超統一理論を必要とする。ただしそれが何であるかは、さっぱりわかっていない。宇宙は美しいかもしれないが、理論はそうではない。現代の理論は美しくないし、あるかもしれない美しい理論は夢物語にすぎない」
【 補説 】
上記のことから、「質量とは何か」という問題についても、いっそうよく答えることができる。それには、「電荷とは何か」という問題と、対称的に答えるといい。
「質量とは何か」「電荷とは何か」という問題には、その性質を列挙することで解答できる。
《 質量とは何か? 》
・ 超球の状態(の一つ)である。
・ 広義のエネルギー保存則のもとで、一定量に保たれる。(ただし、
エネルギーと相互変換が可能。)
・ 質量は、重力場をつくる。
・ すでにある重力場の影響を受けて、質量は力を受ける。それが重力だ。
・ 重力場で作用を媒介する粒子は、重力子である。
・ 重力子は質量がゼロで、速度は光速である。
《 電荷とは何か? 》
・ 超球の状態(の一つ)である。
・ 電荷保存則のもとで、一定量に保たれる。(ただし、
電磁場を通じて別の場所に移動可能。 → ヘルツの実験 )
・ 電荷は、電磁場をつくる。
・ すでにある電磁場の影響を受けて、電荷は力を受ける。それが電磁力だ。
・ 電磁場で作用を媒介する粒子は、光子である。
・ 光子は質量がゼロで、速度は光速である。
以上のように対称的に述べることで、「質量とは何か?」「電荷とは何か?」がいっそうよくわかるようになるだろう。
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【 オマケ 】
( ※ ヒッグス粒子は、重力子とは異なる。この両者の関係は、よくわかっていない。そもそも、ヒッグス粒子も重力子も、未発見である。現時点では、すべてが解明されたわけではない。)( ※ 私の直感を言えば、こうだ。ヒッグス場は磁場のようなものであり、ヒッグス粒子は磁束量子のようなものであろう。どちらも物理量として観測されるのだが、根源的な量ではなくて、他の根源的な量から導出されるものだ。ただ、力が生じるときには、その作用が直接的に働く。……そういうふうに推察される。ただし、ヤマカンである。違っているかも。)( ※ 超球理論の立場から言えば、「ヒッグス粒子は加速のときに働く粒子」「重力子は重力場で働く粒子」となる。その一方で、「重力場と加速の等価性」が一般相対論から言われる。ヒッグス粒子と重力子の関係を定めるには、量子力学と一般相対論の統合が必要だが、その統合が完璧になされたときに、はっきりした解答も得られるだろう。……そして、そういう大局的な見通しを、超球理論は与える。)
( ※ なお、質量とエネルギーが相互変換されることからして、電荷と磁力エネルギーも相互変換されるはずだ。ヘルツの実験では、電荷が磁力エネルギーに変換したあとで、ふたたび電荷に変換した、と見なせる。この話は、「電磁場のモデル」や「力とは何か」を読むと、いっそうよくわかるだろう。ただし、話はかなり面倒になるので、理解するには時間をかけて読んでほしい。超球理論の英文版も読んだ方がいいだろう。)
[ End.]
( ※ 本項の実際の掲載日は 2008-11-09 です。順序の都合で、日付を変えました。)
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